これは何でしょう?カブ?大根?ビーツ? シュテックリューベ Steckrübe

ドイツ生活

こんにちはSAKUです。

今年も残るところ僅かとなってきました。
冬になると日本じゃあまり見かけない紫がかったカブのような野菜を見たことありませんか?その野菜はドイツ語でシュテックリューベ(Steckrübe)日本語でルタバガと言います。ではシュテックリューベとはどんな野菜かについて見ていきましょう。

Steckrübeとは

中は黄色いです

17世紀ごろにスカンジナビアから伝わってきました。味は甘味が強く淡泊で当時の人々からはジャガイモのほうが好まれたため人気がでませんでした。保存性に優れていたため備蓄用の作物として扱われ、残りは飼料に使われていました。

そんなシュテックリューベですが1度だけドイツ国内で重宝される時期がありました。それはシュテックリューベンヴィンター(Steckrübenwinter)と言われ、日本では「カブラの冬」として知られています。

シュテックリューベンヴィンター(Steckrübenwinter)

シュテックリューベンヴィンターは簡単に説明すると第一次大戦時に起きた食糧不足のことです。ジャガイモの大凶作や近隣国からの食料輸入が途絶える(当時のドイツの食料自給率は1/3以下だったと言われています。)などの要因が重なった結果記録的な食糧不足を引き起こしました。
家畜を養えるほどの作物もないため多くの飼料が食用に回されました。その中でもジャガイモの代替として扱われたのがシュテックリューベでした。そして1917年にはレシピ本が出版されました。そこには代替ザウアークラウトから代替コーヒーのレシピまで載っているそうです。今の代替肉みたいです。驚きですね。
北ドイツの家庭料理にはまだシュテックリューベのアイントプフやピュレ―が冬の定番メニューの一つにあげられます。

シュテックリューベのピュレ

最近ではジャガイモより炭水化物が半分でカロリー抑え目という点で健康目的でシュテックリューベを食べている若者も増えています。ちなみにビタミン、ミネラル豊富です!

食べ方

生食もできますが固くて向いていません。茹でてからバターとミルクと混ぜてピュレにしたり、煮崩れしにくいのでシチューの具材に使われます。
ライべクーヘンやポメス風、グラタンなど様々な用途に対応できる食材です。
実が固く、しっかりとした食感と独特の風味と強い甘味は好き嫌いが分かれるかもしれません。
甘みを生かしてパンケーキや焼き菓子などにも使われています。

 

シュテックリューベンヴィンター(Steckrübenwinter)は飼料を食べるほど貧しかったというネガティブなイメージがあるそうですが、実は健康的値段も手ごろ日持ちするシュテックリューベは近いうちに今度はポジティブな存在として脚光を浴びるかもしれません。

 

以上SAKUでした!!

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